アップリンクでの上映は年内で終了! | ラテン!ラテン!ラテン!

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渋谷からラテンアメリカ映画を発信!!

さきほど、浅井社長と電話で話して、アップリンクでの上映は、
年内いっぱいとなりました!

渋谷で観ようと思ってたみなさま、ぜひ、お早めに。

新宿K'sシネマは、何とか踏ん張って上映を続けて
くださるようで、その気持ちに答えるべく、
まだまだ、今日も、夜に私はチラシまき!!

いや、しかし、前回の「グッド・ハーブ」に関しても
先月から今月にかけて、
「もう、やらないんですか?」
というお電話を5件もいただきました。

本当に嬉しい限りですが、実は、
もう、すげ~~やっちゃったんですけどと思いながら、
広告も打てないし、宣伝費もないところで、口コミ頼りは
時間が必要だよなあ、と思う今日このごろ。

みなさま、いかが、お過ごしでしょうか?

年末調整と半年分の帳簿をやらねばならないのに、
さきほどから、ツイッターで思わずつぶやき続け、
おお、こういうことこそ、ブログに書かねば、と
思った次第。

特に先日、「ラテンアメリカ映画と文化を語る会」で、
「この映画を持って来るとき、勝算はあったのですか?」
という質問をいただいた時のこと。

自分の胸に手をあててみると、勝算というのが興行的な
数字のことなら、そりゃ、あんまり考えなかった、というか
それ考えてたら、日本では上映できなかったなあ、と
気づきました。

質問を下さったNくん、ありがとう~~~!
こういう質問は、すごく好きだし、有り難い。

胸に手をあててみなけりゃ、思い出せんのか!と
言われると返す言葉もないほど、映画を観たときに
「日本じゃできない、こういう映画!!」とか
「きっと何かを感じてくれる人がいるはず」とかで、
本能的に決めてしまう私。

でも、そこにメキシコ的な根拠なき自信があるのです。
それは、お金ではなくて、独りでもいいから長く
覚えていてくれる人がいる映画であること。

大ヒットしても、すぐにタイトルも思い出せない
映画ではなく、何年もたってから、「そう言えば…」
と思い出してもらえる映画だという自信。

続けていれば、いつか、大ヒットがでる可能性も
ある!という自信ですが、その根拠はまったく
ありやせん。

いや、もちろん、宣伝予算がないことや
有料広告打てないことや、ひとりで細やかなフォローが
できないことなど、反省点は多々ある訳ですが、
そもそも、スペイン語映画自体、
でっかい賞でもとるか(「瞳の奥の秘密」みたいにね)
有名俳優がでるか(アントニオ・バンデラスみたいにね)
有名監督が撮るか(アルモドバルみたいにね)
または、思い切りホラーかエロか、はたまた、
タンゴかフラメンコが入ってない限り、
公開自体も難しいのが、日本の現状なのです。

なぜ、スペイン語映画にこだわるか、というと、
それはもう、全く違う価値観で作られる映画が
多いからです。

スペイン語映画に、「いってまえ~~!」て感じの
力強さがあるのは、未だに一番の権限を監督が
持っているから。ま、要するに、勝算とか考えないで
何しろ、これを作らねば生きて行けない、みたいに
ギリギリのところで、監督が全権を背負い、
企画から5年ぐらいかけて完成させ、そのうえ、
上映館まで自分で探すという、まるで、若松孝二監督の
ような人々が多いからです。

そして、「瞳の奥の秘密」のカンパネラ監督のように
大きな賞を受賞することで、資金集めがしやすくなるので、
今度は、自らがプロデューサーとなって、有望な若手
監督に映画を撮らせる。

スペイン・ラテンアメリカの映画監督たちは、
そうして後進を育てているので、全く無名であっても
脚本が良ければ、チャンスがある。

それも自国だけではなく、ラテンアメリカという
単位で皆がみているところに力強さと魅力を
感じてしまいます。特にスペイン語圏は、同じ言語と
いうこともあって協力体制が強固。

なので、ちょっとやそっとでは、へこたれない。
根拠なき自信は、もともと根拠がないから崩れない。

一回の失敗で、もう立ち直れない、と感じる人が多い日本にこそ、
この「しぶとさ!」を伝えたい、と思っております。
(そのために、自ら何度も人生に失敗している訳では
ありませんが…。)

そして、それが可能なのは、金もコネも名もない映画を、
その中身だけみて上映を決めて下さる劇場のみなさまが
いるからこそ!なのです。

なので、しぶとく、行きまっせ~。
見逃した人たちが、くやしがるぐらいに…。

観てくださった皆様は、ぜひぜひ、感想を伝えて下さいね。

以前に、ギジェルモ・アリアガ監督が「あの日、欲望の大地で」
で来日したときに通訳をしたのですが、大使館で試写をしたときに、
「観て良かったと思う人は、最低5人に話してください」と
言っていたので、キム・ベイジンガーとシャーリズ・セロンが
出ててもそうなのか、と聞いたら、

「実際に人が動くのは、女優の名前でも映画評でもなくて、
観た人の口コミなんだよ。特にこういう映画は…」と
言っておりました。

なので、みなさま、良かったと思われた方は、ぜひ、
身近な5人に伝えてくださいね~~!!

あ~~いかん!もう帳簿をやらねばっ!

メイン館として、一緒に、しぶとく踏ん張っていただいている
新宿K's シネマに、皆様、ぜひぜひお越し下さい!